NPO日本歯周病学会ベストハイジニスト賞受賞
当院の歯科衛生士大谷久美が、第51回春期日本歯周病学会学術大会での学会発表「開口障害を有する要介護脳梗塞後遺症患者に対する口腔衛生管理」においてベストハイジニスト賞を受賞しました。
これは年2回開催される本会各学術大会の発表者中、優れた発表を行った歯科衛生士1名が選出されるものです。
今回の受賞は,我々スタッフ全員が病院歯科として取り組んできたこと、お口から全身の健康を支援するという目標に向かってきたことが評価されたものだと感じています。
この賞を励みに、今後も我々歯科スタッフは患者様の良好な全身状態の維持、ひいては地域医療の向上に貢献できるよう努力していきたいと考えています。
「開口障害を有する要介護脳梗塞後遺症患者に対する口腔衛生指導」要旨
はじめに:脳梗塞後遺症を有する要介護高齢者は,神経性の開口障害を合併することがあり,口腔衛生管理が困難となる。本発表では,このような症例に対する取り組みを紹介する。
患者:79歳の女性,本院で長期療養中。主訴:口臭。全身既往歴:脳梗塞,認知症,高血圧症。現病歴:以前から家族や本院病棟看護師が本患者の強い口臭を感じており,患者自身での口腔清掃が困難なことから,家族の希望で歯科受診となった。
診査・検査所見:残存歯や口腔粘膜にプラークや痂皮様物質が,また,舌背に舌苔が大量に付着。辺縁歯肉は発赤・腫脹。患者から1m離れても口臭を検知できた。なお,開口量は一横指以下。
診断:慢性歯周炎を含む口腔の広域感染(手指の麻痺や開口障害により,自身や介助者による口腔清掃が困難であることに起因)
治療計画:1)開口量の改善(口腔周囲筋のマッサージとガーゼ棒を用いた開口訓練)2)歯周基本治療(診療室におけるスケーリング,SRP)3)口腔ケア(病室での看護師による日常的口腔ケアおよび歯科衛生士による週二回の専門的口腔ケア)
治療経過:1)歯科衛生士による開口訓練により,開口量が三横指にまで改善した。これによって,歯科治療が可能になるとともに,歯科衛生士だけではなく看護師による口腔ケアが容易になった。その結果,歯周炎の状態および口臭は著明に改善した。
考察・まとめ:本患者は脳梗塞後遺症でセルフコントロールが困難である。そこで,歯科衛生士が中心になって開口訓練や専門的口腔ケアを実施することによって口腔衛生環境を改善し,病棟看護師と連携した口腔管理システムを構築することができた。
授賞式
学会会場にて
緊張しました・・
授賞式のためみんなで宮崎へ
発表時の様子・・

